『鬼から電話を使ってみたら、子供があまりにも怯えて後悔した…』
数年前から話題のアプリ『鬼から電話』を使って、後悔した経験ってありませんか?
私にはこの経験があります。
どうしても子供が言うことを聞かない。あれこれ手をつくしても、どうにもならないときってあるんですよね。
そんなときに使ってしまいがちな『鬼が来るよ~お化けが来るよ~』などの、子供を脅かして簡単に言うことを聞かす方法。
親なら1度は使ったことがあると思います。
ですが、この方法は

と、罪悪感や不安にかられることもしばしば。
そこで今回は、鬼やお化けを使った『怖がらせる・脅かす子育て』が子供に与える影響と、トラウマを与えない叱り方やおすすめの絵本を紹介します。

同じ悩みを抱えるママパパに読んで頂けると幸いです。
鬼から電話を使って後悔!
息子が3歳、娘が1歳になったときの話です。
その頃、息子のワガママがどうにもならなかったので、はじめて鬼から電話の赤鬼バージョン(Youtubeの動画)を試しに見せるとこにしました。すると…

想像以上に泣いて怯える息子と、横から覗いていた娘も恐怖で大泣き。
想像のはるか上を行く怖がり方をした息子に、罪悪感と不安にさいなまれました。
「鬼が来るよ!」と脅かす子育て子供に影響は出るの?
『鬼が来るよ~お化けが来るよ~』と、脅かして言うことを聞かせることによって、子供に悪い影響が出るのかを調べてみました。
- 泣き止まなくなる
- 夜寝つけなくなる
- トイレに行けなくなる
など、脅かし方によっては子供にトラウマを植え付けてしまう可能性もあるそうです。
恐らく、このような根深いトラウマを植え付けてしまうのは、叱る際に子供の気持ちに寄り添っていなかったからなのではないでしょうか?
脅かす叱り方をするときに、間違ってはいけないのが、叱った先の終着点です。
脅かして、すぐに言うことを聞かせたいという目先のところではなく、子供に
- どうしてダメなのか
- なぜ自分は怒られているのか
この根本を理解してもらうことが大切です。

これでは、何の意味もありませんし、結局同じことを繰り返すので親も疲れます。
根本を理解させず、ただ脅かしているだけなら、トラウマを植え付ける可哀想な行為になってしまうのだと思います。
POINT
どうしてダメなのか、根本的な理由を説明しよう。
子供にトラウマを植え付けない叱り方
子育てって、思ったよりしんどいですよね。どうしても鬼やお化けに手助けしてもらうこともあると思います。
そんなときは、以下のことを意識して子供を叱ってみて下さい。
- 脅かすだけではなく、どうしてダメなのか必ず理由もセットで伝える
- 親は必ず味方でいてあげる
- 決してしつこく脅かさない
- 子供の心の変化をしっかりと観察する
鬼やお化けを使った叱り方は、子供が必要以上に怖がっていないか、トラウマになっていないか、しっかりと親が見極めてあげることが必要です。
恐がっているのに、必要以上にしつこく言うことは絶対NGです。
悪いことをして叱るのは「鬼」の役割です。親は必ず「子供の味方」になり、安心できる場所になってあげましょう!

でも、〇〇することは本当にいけないことだから、もうやっちゃだめだよ!
私はこんな感じで、子供の味方になることを心がけています。
POINT
叱るのは『鬼』。親は『味方』。この構図が肝!
子供を脅かす子育ては賛否両論
子供を脅かす子育ては賛否両論なんですよね。
賛成派の意見
反対派の意見
親なら、どちらの意見も理解できますよね。
そして、よく考えてみると脅かすという行為自体は日常的に何気なく使っているのかも…ということを思いました。
例えば…
- 片づけないなら、おやつはなしだよ
- いうこと聞かないと置いていくわよ
こういった場合も、親のメリットを優先した叱り方ですよね。
どうして今怒られているのか、理由をセットで伝えていかなければならないなと私自身反省したところがありました。

水木しげるの妖怪論
ゲゲゲの鬼太郎で知られる水木しげるも、
そもそも妖怪の存在は、子供を不用意に危険な場所に近づくのを防ぐためであり、しつけや教育の一環であった。
ということを、言っています。
こういった話から、必要以上に脅かすことは子供にとって悪影響ですが、子供を守る・子供を導くという意味での
- 怖い存在
- 叱られる存在
は、必要なのではないかと考えるようになりました。
怖い存在を伝える絵本
子供にとって、恐怖という感情も、成長していく上で必要不可欠なものだと言われています。
恐怖を知るから、笑いや喜びという感情が産まれる。プラスの感情もマイナスの感情も表裏一体というわけです。
ちょっぴり怖い絵本がベストセラーなわけも、そういったところがあるのかもしれません。
ねないこだれだ
ちょっぴり怖くて、人気の絵本と言えば『ねないこだれだ』ですよね!
直接的な怖さはあまりないけれど、なんだか不気味な雰囲気と、早く寝ないとお化けにつれていかれちゃうかも?というシンプルなストーリーが魅力な赤ちゃん絵本。
我が家もこの絵本は大人気です。不気味で怖い…でもそれがちょっと楽しい。
そんな感じで、赤ちゃんや子供の心をくすぐるんでしょうね(*^_^*)
我が家では、同じくせなけいこさんの『にんじん』や『いやだいやだ』も大人気です♪
▼せなけいこ作品4冊のプレゼントBOX
ちょっと話は脱線しますが、このプレゼントBOXには、ねないこだれだのお化けが描かれているミニトート(絵本4冊が収納できる)がついてきます。

地獄
この絵本は、江戸の絵師によって描かれた作者の名前も分からない、地獄絵です。
私も大好きな育児漫画、ママはテンパリストで紹介されて、話題になった絵本でもあります!
関連ママはテンパリストのネタバレ感想~育児の悩みが吹っ飛ぶ子育てエッセイ本~
この地獄絵は、見る人によって受け取る意味はそれぞれ異なってくると言われています。そして、
これを見る子供らが、「死ぬことはこわいことだ」ということを強く心に刻むであろう
ということを主題に、出版社はこの絵本を作ったそうです。
死を恐れない子供というのは恐ろしいこと。
死を恐れるから、生を尊び、生きることを楽しむことができる。ということなんだと思います。
絵本の中には、
- 嘘をつくと地獄に落ちる
- 命を粗末にすると地獄に落ちる
など、悪いことをするとこうなるんだということを、大人も子供と一緒に考えさせられる内容になっています。
表紙から分かる通り、地獄絵はおどろおどろしく、大人でもゾッとしてしまうようなシーンが多くあります。
ですが、子供たちにはなぜか大人気。
我が家の絵本を見ればわかる通り、読みすぎてボロボロになっているほどです。
一時期、息子が虫をつぶしてまわっている時期がありました。
そのときに、どうして生き物を殺してはいけないのかという説明をしながら、生き物を大切にしない人が落ちる『なます地獄』のページを一緒に読むと、

次の日から生き物を大切にしてくれるようになりました。
子供ながらに恐怖心を感じつつも、自分の中で噛み砕いている部分があるのかもしれません。
ページの最後、デカデカと書かれている
子どもたちよ、いのちをそまつにするな!
は、親である私も胸にドシンと響くものがありました。
ちなみに、この地獄絵は1歳の下の子も大好きで、毎日読んで~と私のところに持ってきます。
罪をおかした人が、長い棒でお尻をつつかれている場面を、


と兄妹で大爆笑してますw
鬼から電話は乱用すると後悔することになりかねない
『鬼から電話』を、鬼やお化けという怖い存在を伝えるきっかけとして使うのは、それも一つの方法です。
ですが、脅かして言うことを聞かすために乱用するのは子供にトラウマを植え付けることになりかねません。
とはいえ、鬼やお化けに頼らないと、親がつぶれてしまうほど疲れてしまうときもありますよね。
そんなときに私がおすすめするのは、ちょっぴり怖い絵本を使って子供に何が悪いのかを伝えてみる方法です。

恐怖心も、子供が成長していく上で必要不可欠な感情です。
上記の2冊は、恐怖心を学ぶことができる絵本なので、是非チェックしてみて下さい。
そして、子供を叱る際は、
- 脅かすだけではなく、どうしてダメなのか必ず理由もセットで伝える
- 親は必ず味方でいてあげる
- 決してしつこく脅かさない
- 子供の心の変化をしっかりと観察する
このことを意識してみて下さい。
正論ばかりではやっていけない子育て。親も失敗し、試行錯誤しながら子どもと共に成長していけたらベストだと思います。