程度の差はあれど、出産後の女性がほとんど経験する可能性があると言われている『産後ハイ』をご存知でしょうか?
産後ハイとは、その名の通り産後に気分が高揚してハイテンションになってしまうことを言います。
産後ハイの中には、
- 興奮状態が続き眠れなかったり、とにかく動き続けたりと自己完結する場合
- 周囲に自分の出産話を長々披露したり、赤ちゃんの写真を送りつけすぎてしまうなど、人に迷惑をかけてしまう場合
このように2通りのパターンがあると言われています。
私自身産後ハイの経験があり、もっと冷静に行動すれば良かったと思うような、今では恥ずかしくなるような行動もありました。
そんな私の産後ハイ体験談と一緒に、原因や注意したいことなどを紹介していきたいと思います。
産後ハイで眠れない!私の身に起こったことを話します
2人目は安産で疲労も少なったからか、産後ハイの症状も軽くてすみました。
ですが、1人目は陣痛42時間の難産。肉体的にも精神的にもボロボロになりました。そして、その後の産後ハイもひどかったんです。
今思い出すとお恥ずかしいですが、今回はそんな私の産後ハイの症状をご紹介していきます。
参考【出産体験談1人目】初産は超難産で陣痛2日!お産のフルコース体験してきました。
ほとんど眠れない状態が3日続いた
出産した日はとにかく疲れているハズなのに、頭は冴えているし、目はギンギン。アドレナリン大放出といった感じで、なぜだか寝たくない!といったような、謎のハイテンション状態になっていました。
私が出産した病院は、出産して半日程で母子同室だったので、ゆっくり休む間もなく慣れない赤ちゃんのお世話が始まりました。
おむつ替え、2時間おきの授乳、か弱い赤ちゃんの生存確認(静かだけどちゃんと生きてる!?と常に心配)そんなこんなで、緊張状態はさらに高まり、3日間しっかりとした睡眠をとることができませんでした。

参考出産時に会陰がとんでもなく裂けた!第3度会陰裂傷(肛門括約筋断裂)のリアルな体験談
自分の体調の悪さに気づかず、救急車で運ばれる
3日間まともな睡眠を取れなかった私の体に徐々に変化が現れ始めます。
- 頻繁にめまいがする
- 背中の痛み
- 足の浮腫みが半端じゃない
- 排尿時に膀胱炎のような痛みがツーンと走る

周りの出産したばかりの人は皆、痛みや辛さを堪えて頑張っているんだ。私も頑張らねば!
今冷静に思い出すと、当時は相当しんどかったなと思います。ですが、そのときはもっと頑張らないと!と、何故かずっとはりきった状態になっていました。
その結果、自分の深刻な体調の悪さに気づけず、結果、救急車で運ばれました。
参考産後に腎盂腎炎、菌血症になり命の危機!救急車で運ばれ、緊急入院した体験談
なんでもできる気がする
普段は人と話すのはあまり得意ではない私ですが、産後はとてつもなくおしゃべりになっていました。
助産師さんや、看護師さんにも積極的に話かけ、わからないことはどんなに些細なことでも聞くといったような、普段とは全然違う自分になっていました。

という感じでやたらと気が大きくなっていました。
その一方で、どれだけ寝ていなくても、めまいがして体がフラついても、赤ちゃんを預かってもらって休むという選択はしませんでした。

こういった感じで、何においても全て自分で解決できるし、なんでもできるといったような意固地な考え方になってしまっていました。今思えば、悪循環でしかないんですけどね。
とにかく動き回る
出産後は、とにかくあれこれ気になって何かしら動き回っていました。
退院して我が家に帰り、一番最初にしたことは家全体の掃除です。
普段では気にならないところまで隅々片付け、掃除していました。かなり神経が過敏になっていましたね。
産後すぐ周囲に産まれましたの報告をしまくる
産後すぐ、せっかく休める時間があったのにも関わらず、我が子の出生をいち早く周囲に伝えたいと、とにかくいろんな方にご報告の一報を入れていました。
そんな私に周りは

でも、今は本当にゆっくり休んだ方がいいよ!
周囲の気遣いにも全く気づかずに、自分の出産エピソードを聞いて欲しいとばかりに速攻で返信したりしていました。今となっては恥ずかしくて落ち着けよと言ってやりたくなります。
SNSに産まれたばかりの我が子の動画をアップ
普段SNSをほとんど利用していない私でしたが、このときは何を血迷ったか、我が子の動画と出産エピソード(どれだけ大変な出産だったか)を同時にアップしてしまいました。
その後、冷静になったときにめちゃめちゃ恥ずかしくなり、投稿を削除しました。

産後ハイになったら?対処法はある?
産後ハイになる原因は?
産後ハイになってしまう原因はコレ!と一つではなく、産後に起こる様々な原因が重なり、産後ハイ状態に陥ってしまうと言われています。
その原因と言われているものがこちら▼
- 出産中に分泌されるアドレナリン
- ホルモンバランスの著しい変化
- 不安感や緊張
- 睡眠不足
- 肉体的・身体的疲労
産後ハイにならないための対処法はある?
産後ハイの原因と言われるものは、出産するにあたって避けては通れないものが多いです。ですので残念ながら、完全に予防することは難しいと言われています。
そして、一番厄介な点は、自分が産後ハイになっているということに気づけないことです。
後から、どうしてあんなことをしてしまったのだろう?と後悔してしまうこともあります。
そうならないために、注意できることをお伝えしたいと思います。
ポイント
- 疲れたと思ったら休む
- 無理をしない
- 周囲の人を頼る
- 何か行動を起こす前に、冷静になれているか少し考えてみる
産後ハイは出産した女性のほとんどに見られる症状です。ですが、その症状には程度があります。
こういった注意点を少し意識するだけで、産後ハイの状態が軽くなることもありますよ。
産後ハイはいつまで続くの?
私の場合、生後2か月のときに息子が水腎症という病気にかかり、9日間入院することになりました。
参考【生後2か月入院体験談】突然の嘔吐と高熱!水腎症発症から完治までの記録
なので、生後3か月くらいまでは何かと落ち着かず、バタバタした状態が続いていました。
退院後は特に大きな病気や怪我もなく、やっと落ち着いた生活を送ることができ、この頃から産後ハイの症状が改善されました。
産後ハイがいつまで続くのか、それはやはり個人差があり、産後すぐの人もいれば、1年続くような人もます。
ですが、一般的には大体産後3か月くらいから改善されていく方が多いようです。
- ▼生後3か月頃の赤ちゃんとママの様子
- 授乳にも慣れ、間隔も落ち着いてくる
- 赤ちゃんに表情が出てくる
- 育児にも慣れ、心に余裕が出てくる
- 赤ちゃんと一緒に外出できるようになる
ふたば心の余裕って、本当に大切!
産後ハイは1人目や難産だった場合がひどい?
私の場合、2人目は安産だったおかげが、産後ハイの状態も軽かったんです。
出産した当日はやはり興奮で眠れませんでしたが、それ以降は割と落ち着いて生活できていました。
理由としては、安産で疲労が少なかったこと、2人目で子育てに慣れていたことが要因だったと感じています。
それに加え、2人目は入院生活や退院後の生活において全て1度経験したことで、大体の見通しがつきます。そのおかげで、不安や緊張を感じることも少なく、心に余裕があったんだと思います。
難産だった場合も同様で、精神的・身体的疲労が激しく、産後ハイになりやすい傾向にあります。
ポイント
- 初めての出産、初めての我が子!1人目は全てが新鮮でテンションが上がってしまう
- 出産の疲労に加え、慣れない子育て、環境の変化に余裕がなくなってしまう
- 難産だった場合、肉体的・精神的疲労が激しく、アドレナリンも多く出ているので産後ハイになりやすい
- 大変だった出産ほど、産後ハイになりやすい(誰かに難産話を披露したくなる)
産後ハイのあとは産後うつになりやすい?
産後ハイの状態が進むと、産後うつになる可能性も考えられています。
誰にも頼らず一人で頑張りすぎていたり、しんどいのに休まず動き回っていたりすると、その反動が肉体面や精神面に影響を与え、うつ状態になってしまう場合があるそうです。
産後ハイからサザエさん症候群?
産後直後からハイになっていた私ですが、入院中の日曜日に家族や親せきがたくさんお見舞いに来てくれました。
出産の話や、産まれたばかりの可愛い我が子の話をしたり、この日ばかりは自分と自分の子どもが主役ということもあり、普段では考えられないくらいハイテンションでお喋りをしていました。
そして、夕方頃になると皆それぞれ帰っていきます。賑やかった空間が一転し、シーンとした病室に残された私と赤ちゃん。
シーンとした雰囲気に耐えられなくなり、ふとTVをつけるとサザエさんが放送されていました。
すると突然、とてつもない不安に襲われ、急に涙が止まらなくなりました。

これも一種のサザエさん症候群だったのかもしれません。
サザエさん症候群とは
日曜の夕方「サザエさん」の放送を見ると、休日の終わりや仕事の始まりを実感し、どうしようもなく気分が落ち込んでしまったり、決まって体調が悪くなったりする症状のこと。
産後3か月まで、産後ハイ状態が続いたとお伝えしましたが、その3か月の中にはこういったとてつもなく落ち込む日というのが何度もありました。
私の場合、産後うつとまではいきませんでしたが、やはり感情の浮き沈みは激しかったように思います。
このように、産後ハイから産後うつに変化しないためにも、周囲に甘えること、周囲に理解してもらうことも大切です。
あなたも産後ハイ?話題の10の質問をご紹介
産後ハイかどうか簡単に分かるチェック項目があったのでご紹介します。
産後ハイというものがあることを知っているだけでも、意識は変わってきます。
もしかして?と思った方は是非チャレンジして、一度自分を客観視してみてくださいね。
- 疲れているのに寝つきが悪い、眠れない
- 気づくとじっとしていられず、動き回る
- 子どもにキラキラネームなどの変わった名前をつけた(つけたくなった)
- 出産後に活動的になった
- 子どもを産んでから昔の友達に距離を置かれている気がする
- 繰り返し出産のときの話をする
- 自分は何でもできるような妙な万能感がある
- 「母親になるって素晴らしい!」と人に言いたくなる
- 出産後、人に子どもを産むことを勧めた
- 子どもを連れてどこにでも行く
3個以上当てはまった方は、産後ハイの可能性大ということなので、要注意。

産後ハイは仕方がないこと、周りに理解してもらうことも大切!
産後ハイになることは決して悪いことではありません。出産を頑張った証でもあり、出産を経験した女性が誰でもなる可能性があります。
ですが、周りに迷惑をかけてしまったり、後々後悔することは避けたいですよね。

産後ハイにならないためにも、産後はとにかく無理をせず、休めるときにはしっかりと休みましょう。
そして、産後ハイというものがあるということを、家族や夫に伝えておくのも一つの方法です。
ママ自身の体や心の問題は、もはやママ一人の問題ではありません。
大切な赤ちゃんをより良い環境で育てていくためにも、周囲のサポートを得ることも大切です。